Wings for Life World Runで生まれた愛

2019年5月5日に世界各地で同時開催された6回目のWings for Life World Runは、3組のカップルが新生活の始まりを祝う愛に満ちたイベントになりました。

結婚の誓い

新婚のファビアン・ラウダさんとヴィクトリア・ラウダさんが夫婦として初参加したWings for Life World Run 2019はスタート前から愛に満ちていました。

「Wings for Life World Runは私たち夫婦にとって特別なイベントなんです」と語るのは夫のファビアンさんです。「ウェイクボードの事故で脊髄の神経末端に自己免疫疾患を抱えてしまいましたが幸いなことに回復し、Wings for Life World Run 2019に無事参加できました」

ファビアンさんとヴィクトリアさんは、2017年のWings for Life World Runに向けたトレーニングがきっかけで知り合いました。オーストリア出身の元レーシングドライバー、ファビアンさんは次のように語ります。

「私の親友がヴィクトリアを紹介してくれたんです。彼女を紹介すれば僕と一緒にトレイルランニングをしなくて済むと考えたんでしょう」

しかし、このカップルとWings for Life World Runの縁はこれだけではありません。親友のレイニ・サンプルさんがヴィクトリアさんをキャッチャーカーに乗せて(結婚の届け出を行う)登記所へ連れて行ってくれたのです。Wings for Life World Runで出会った2人を祝福する実にユニークな方法でした。

世界が見守る中、Wings for Life World Run 2018でジェシカ・カターさんにプロポーズを申し込んだレイ・メイズさんも、Wings for Life World Run 2019から新生活をスタートさせました。12万人を超えるランナーや車いす利用者、歩行者が世界各地のスタートラインから出発する中、かけがえのない友人や家族に囲まれたメイズさんとカターさんはフロリダ州サンライズ市長が司会を務める結婚式を執り行いました。

コミュニティを大切にしているこの素敵なカップルは、あるチャリティイベントで出会いました。2人は自分たちが抱える脊髄損傷への理解を深めてもらうための努力を重ねながら、自分たちにできないことではなく、できることを徹底的に楽しんでいます。Wings for Life World Runでの公開結婚式と、自分たちが企画したチームランTeam It’s That Wheel Kind Of Loveで集めた多額の寄付金は、彼らが寛容な精神の持ち主であることと、コミュニティとグローバルムーブメントを大切にしていることを示しています。

プロポーズ

時を同じくして、ドイツ・ミュンヘンのオリンピックパークでは、ハンネス・クラウスナーさんとクリスティーン・ヒューバーさんがWings for Life World Run 2019のスタートラインを出発しました。クリスティーンさんはこのイベントを1年で最も楽しみにしています。しかし、今年のハンネスさんはこのイベントをさらに特別なものにするプランを胸に秘めていました。6km地点にあるスクリーンに彼女へのプロポーズビデオを映し、そこで片膝をついて結婚を申し込んだのです。周囲のランナーたちから祝福の声が送られる中、クリスティーンさんは喜びの涙を流し、カップルは新生活を迎える喜びで胸を一杯にしながら走り続けました。愛が2人を包み込む中、ハンネスさんは21.56km地点、クリスティーンさんは23.3km地点でキャッチャーカーに追い抜かれてレースを終えました。

Wings for Life World Runの全収益は脊髄損傷の治療研究の支援に充てられます。2019年5月5日に開催されたWings for Life World 2019では、世界中のランナーから350万ユーロ(約4億1,400万円)を超える寄付金が集まり、脊髄損傷を抱えながら暮らしている人たちの希望を未来に繋げました。

7回目となるWings for Life World Run 2020は5月3日(日曜日)に世界同時開催されます。詳細はwww.wingsforlifeworldrun.comをご覧ください。