「あなたは自分が思うより勇敢なのです」
映画『ペンギンが教えてくれたこと』のモデルになったサム・ブルームさんが、人生が投げかけるチャレンジに立ち向かうためのアドバイスを送ってくれました。
8年前、オーストラリア人看護師はサーフィンを共通の趣味に持つ夫と3人の子供に囲まれたハッピーでアクティブな生活を楽しんでいました。
そして今、彼女はスポーツでいくつもの世界タイトルを獲得し、ナオミ・ワッツ主演映画のモデルとなり、胸部から下がまひ状態になったあと鬱から立ち直った人物として知られるようになりました。
ちなみに、これらの功績は時系列通りではありません。
映画『ペンギンが教えてくれたこと』を通じて、世界中の人が休暇中に壊れていたガードレールが原因で怪我をしたブルームさんの人生が急転直下してしまったことを知りました。怪我をした彼女は深い闇の底に沈みました。しかし、傷ついたカササギフエガラスの面倒を見始めたことがきっかけでその闇から抜け出していったのです。
この映画にはユーモア溢れるシーンがいくつも含まれていますが、ブルームさんの怪我が及ぼした影響 – まひ、神経痛、怒り、悲しみ、羨望、罪の意識 – も真正面から描いています。
ブルームさんは、映画のあるシーンについて次のように振り返っています。「子供たちが体調を崩した時、あの子たちは私ではなく父親を呼び求めたのです。私は横たわったまま泣いてしまいました。起き上がって子供たちのところへ向かえなかったからです。ナオミ・ワッツさんはあの時の私の気持ちを見事に表現してくれています。 “自分から母親を取ったら何が残るの?” というあの時の私の気持ちを」
希望とインスピレーション
映画は前向きに終わりますが、完全なハッピーエンドではありません。ブルームさんは怪我をする前の生活を今も望んでいます。ですが、彼女は生き続ける理由を見つけています。世界中の人たちに希望を与えているブルームさんの元には、人生のアドバイスを求める声が日々大量に届いているのです。彼女は次のようにアドバイスを送っています。
「家族・愛・自然の力に気付いてもらいたいですね。これらは深く沈んでいる自分を引き上げてくれる助けになるのです。また、脊髄損傷を抱えている人は特にですが、自分が好きなことや目標を見つけることも大きな助けになります。なぜなら、退屈してしまうとネガティブな部分に意識が向いてしまうからです」
ブルームさんにとっての目標はスポーツです。彼女はISA世界パラサーフィン選手権を2回制している他、オーストラリアパラカヌーチャンピオンにも輝いています。
ブルームさんは、自分のストーリーから学び取って欲しい一番大事なことについて次のように語っています。「あなたは自分が思っているよりも勇敢なのです。自分が思っているよりも勇気があるのです。希望はあります。諦めないでください」
治療法発見へ
ブルームさんは、脊髄損傷の治療法発見を支援する非営利団体Wings for Life World Runのアンバサダーを務めています。脊髄損傷の原因の多くは彼女と同じような日常生活における不慮の事故です。2021年5月9日、ブルームさんはWings for Life World Runアプリを使って車いすで走ります。チームの結成も考えているそうです。
「Wings for Life World Runは最高に楽しいですし、雰囲気も素晴らしいです。Wings for Life World Runアプリを使えば、どこにいてもチームと一緒に走ることができます」
「治療法はいつか見つかります。それが世界中の多くの人にとってどれだけ大きな意味を持つのか、どれだけ彼らの人生を変えるのかを想像してください。一緒に走りましょう!」
Wings for Life World Runのグループランはこちらから確認できます。